女性医師の皆様へ
平成19年入局 越智 朋子
放射線科10年目の越智です。前期研修を終え、結婚をきっかけに関西に転居、2009年に奈良医大放射線科に入局しました。大学での研修ののち、2010年に関連病院に出向。2012年に第一子を出産、産後5か月で復帰。2014年に1年遅れで放射線科診断専門医を取得。2015年に大学病院に異動し、翌年に第二子を出産、産後半年で復帰しました。現在、5歳児・2歳児を育てながら大学病院で勤務しています。
勤務は週4日、半日は関連病院で外勤があり、土日に自宅で関連病院の遠隔読影もしています。大学では病棟は持たずに、主に読影室にこもってひたすら神経放射線領域のCT・MRIの読影をしています。当直・日直は免除していただいています。近所に住んでいる夫の母に協力してもらい、夕方にある他科とのカンファレンスや科内のカンファレンスにも週1回参加しています。院外での勉強会や学会への参加は妊娠前と比べれば難しくなりましたが、科内でのカンファレンスや意見交換を通じて知識をupdateするよう心がけています。
子供の急な病気や、保育参観や検診などでお休みさせてもらうことも多いですが、周囲の先生方は理解のある方ばかりで、いつも助けていただいています。産前と比べれば毎日ともかく時間がなく、勤務時間が短い分、効率よく働けるよう心がけています。仕事も育児も中途半端だなぁと我ながら思いますが、仕事が育児の、または育児が仕事の息抜きになっており、忙しいながらも楽しく勤務しています。
奈良医大放射線科や関連病院では妊娠・育児中の先生や、育児を経て長く仕事を続けておられる先輩がたくさんいらっしゃいます。勤務形態も時短を丸一日で取ったり、夕方早めに帰ったり、朝遅く来たりと、個々の生活スタイルに合わせておられます。出産後に転科してくる先生もおられ、妊娠のタイミングも人によって様々です。
医師としてトレーニングを積む時期と、生物学的な“産み時”は重なっており、出産のタイミングやその後の働き方は悩ましい問題です。放射線科読影医は時間の融通が利きやすく、様々なライフスタイルに合わせて勤務を続けることができます。また時短勤務でも専門性の高い仕事ができるため、妊娠・出産によってキャリアが中断しづらいのも大きな利点です。
出産後に働き続けられるかどうかは本人の意思と努力以上に、職場内・外でのサポート体制が大きく影響してきます。保育園・幼稚園といった託児施設、そしてご家族の協力やご理解によって、選択できる勤務形態も変わってきます。働く形態を選びやすく、キャリアを続けていきやすい放射線科は妊娠・出産する女性医師にとって、また同じく育児中の男性医師にとっても魅力的な選択肢のひとつではないでしょうか。奈良医大放射線科は子育てしながら働きやすい職場です。ぜひ一度いらしてくださいね。
平成28年入局 田井 由実
皆さん、初めまして。卒後5年目、放射線科3年目の田井由実と申します。現在は西和医療センターという関連病院で、主に画像診断を勉強しています。
私は奈良医大を卒業後、附属病院で初期研修を行いました。当時は自分がまさか放射線科に入るとは夢にも思いませんでしたが、初めて研修でCT画像を読影した時に、たくさんの所見を拾い上げ、それらをまとめて一つの病態に結び付けて診断する過程を楽しい!と思い、自分の直感を信じて決めました。今は毎日の読影の業務をこなしながら、様々なことを勉強しています。やはり読影の仕事は最初の直感通り変わらず楽しく、本当に放射線科を選んでよかったと思います。
女性の医師の皆さんには、医師という仕事と家庭・子育ての両立が出来るのだろうかと不安に思う方も多いと思います。放射線科では、家庭を大切にしながら仕事でも活躍されている女医さんがたくさんいます。画像診断は、一枚の画像と向き合い、考えながら進めていく仕事です。限られた時間の中でもしっかりと自分のペースで着実に仕事が出来ること、そしてその中で毎日新しい発見や学びがあり、飽きないことが仕事を続けるモチベーションになります。また最近では遠隔読影システムが普及し、自宅にいても読影することが可能になっています。自分の空いた時間を利用して、プライベートと両立させながら仕事をすることも出来るようになっています。また仕事の特性上、予定や都合が立てやすいことも、子育て中の女医さんには大きなメリットだと思います。
画像診断は、患者さんを直接診察することはないですが、画像の向こうの患者さんをより良い方向へ導く仕事です。臨床医に相談されることも多く、責任感も大きい一方で、大きなやりがいが感じられます。特に女性は結婚・子育てなどの環境の変化で仕事時間に制限が出来てしまっても、仕事内容は変わらず続けることができ、ずっと成長し続けられることが大きな魅力です。家庭も大切にしながら仕事も頑張りたい!という方にはぴったりの科だと思います。もし、画像診断に少しでも興味がある、楽しいと感じたら、ぜひ一度見学に来てください。お待ちしています。